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花子さん、おばあさんになる

人間年齢84歳の老いねこ日記

花子さんのまんが その1

世の中は、今や犬派より猫派に席巻されており

ありとあらゆる場面で猫が幅を利かせている。

猫好きのわたしですら、ちょっとお腹いっぱい。

なーんて文句言いながらも、おもしろ猫映像などを

「お気に入り」に登録しては目尻を下げている。

猫って性格が色々で本当におかしい。それが

見た目にも現れていてバリエーションが豊富。

人気が出るのも仕方ない。

 

しかし、長年わたしをうっすらと悲しくさせていたことがある。

それはうちのネコは「ハズレ」なのではないか?ということ。

よそのお宅の猫を見る度に「いいなあ。かわいいなあ。」と

うらやましい気持ちがミルフィーユのように重なっていく。

一緒に居ていやされることもなく、不機嫌そうにジロリと

こちらを睨む目力のすごさ。すきあらば、嚙みつこうとする

凶暴な猫。「シャーッ!」と威嚇されない朝はない。

17年も一緒にいて、だ。

 

そんな花子をネタにマンガを描きだしたのは、2009年。

普段は雑誌のカットや、書籍などの仕事をしているけれど

コミックエッセイなんかも描けると、生活が安定するのではないだろうかと

目論んでいた頃に、Eテレで「趣味悠々  楳図かずおの4コマ漫画入門」

がはじまった。かわいい!たのしい!悶々と暮らしていたわたしは

愉快な楳図かずお先生の講座に勝手に入門することにする。

 そして、練習したマンガをブログにアップして遊んでいたら、

なんと知り合いの出版社社長が本にしてくれたのです。

 

はじめての本、真っ赤な表紙の「おそ咲きの花子さん」は

2011年の師走に刊行になった。3月の大地震の頃には

想像もできなかった。仮設住宅で新年を迎えようという方々も

いる中での、うれしい出来事。静かなきもちで喜びをかみしめた。

 

「霜田さん、花子で一発当てよう!」酔っ払った高橋社長は言った。

その頃の風濤社さんは、お金のやりくりが大変そうだった。

わたしも当てたいと思ったけれど、無理だろうなとも思っていて

ずっしり重たい荷物を一緒に持っているような気分になったのも

正直なところでした。

 

つづく

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