花子さん、おばあさんになる

人間年齢88歳の老いねこ日記

こたつと猫

 すっかりご無沙汰しております。寒いですねえ。インフルエンザになっていませんか?わたしは、インフルエンザになったことがないので、たぶんこの先も大丈夫だと自信をもっております。

 うちの花子さんの老化現象も横ばいで、本日みなさまにお伝えすることは特にないのですが、あまりに更新しないと忘れられてしまうぞと焦って、今、パソコンの前にいます。

 そんなわけで、この季節にぴったりな絵を載せてみます。

 

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 この絵には元ネタがあります。引用?ってやつです。

 鈴木春信「水仙花」です。

 

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パクリかよ〜!

違います。すっごい適当な本歌取りです。

 「水仙花」を「アネモネ」に変えましたがアネモネは晩春の季語なので、季節がズレちゃいます。ので、このこたつは「春炬燵」ということでおねがいします。

 

春...できるだけゆっくり来てほしい。春の個展の準備が進んでないのです。。

もう少し近くなったら、個展のお知らせしますね。よろしくお願いしまーす。

 

という訳で、

花子さんもわたしも元気は元気ですので、ご心配なきよう。

 

 

 

  

 

いぬ年のねこ派

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 すっかりご無沙汰してしまいました。もう1月8日ですが、あけましておめでとうございます。今年も細々とつづけてまいりますので、お付き合いのほど、どうぞよろしくおねがいいたします。

 

 今年は雨の成人の日。気の毒だけれど、まあ仕方ないですね天候は。

   ねこの場合、二十歳はねこ年齢の1歳半だそうで、おもえばあの頃の花子さんはやんちゃでお手上げな事件ばかりでした。一方、飼い主のわたしの二十歳は可愛げなく、日々自分に対する不満ばかりでした。人間もねこもなかなか大人にはなりきれないものですね。


 年越しは、恒例の「友だちの実家で酒盛りしながら紅白をみる集い」でしたが、今回から仲間が加わりました。柄の配分が花子さんと似ている「小梅さん」です。

 

 

 

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 はじめはビビってオシッコを漏らしてたのに、そのあとはわたしの顔中をなめまくることに熱心で、激しいチューの嵐にうれしい悲鳴。テレビも見てられない。ワンコってこんな積極的だったっけ?と、すっかりねこ派になっていたわたしは驚く。た、体力がもたん!すっかり老いねこのエネルギーに慣れていたのね。

 家に帰ってひと眠り。ゆるゆると2018年が始まった。だいぶ平べったくなったからだで寝そべる花子さん。相変わらず、わたしを見ても知らんぷり。まあ、それで良し。下り坂をゆっくりのんびり歩いてちょうだいな。

 

 

 

モーゼスおばあちゃん

 

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 「人生100年時代」に突入しているらしい。げんなりする。長生きすることが怖い。若いころに「そんなに長生きしたくないなあ、60歳くらいでいいかな」なんて言っていたわたしは甘い。そんなのすぐやってきてしまう。なんの準備も出来ていないのに。

 アメリカで愛されたおばあちゃん画家、グランマ・モーゼスは75歳から筆をとり101歳で天国へ行くまでに1600点もの絵を描いた。絵を描くまでは農家で働きづめ、5人のこどもを育てあげ、70歳で旦那さんを見送り、リュウマチで動かない手のリハビリをかねて絵を描き始めたのだ。すごいすごい。 

 

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 美術学校で基礎をきちんと学んだことのないわたしが今、イラストレーターになって仕事をしている。仕事をこなしているうちに、やっとプロ意識のようなものが生まれたけれど、はじめのころは「わたしが名乗っていいのかな」と腰が引けていた。

 絵を描くようになったころに、グランマ・モーゼスの画集を見つけて買った。もともと素朴派の絵が好きで、いわゆるフォークアートはわたしの居場所のような気がしていた。その頃のクロッキー帳にはモーゼスおばあちゃんを模写した絵がけっこうある。わたしの場合は模写が一番の学習法だった。でも、そのモーゼスおばあちゃんも「模写で学習」のひとだった。

 

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はじめての個展に出品された絵。このとぼけた顔の天使の絵には元ネタがある。

 

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 絵の上手いひとが模写したら、上のような絵にはならないとおもうけれど、わたしにはよくわかる。すごくよく見て描いてもこうなるのだ。

 

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  これを見たときにはうれしかった。わたしも同じようなことをしていて、それを隠していたから、これでもいいんだ!と安心した。

 

 

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 わたしは刺しゅうでも絵を描くのだけれど、モーゼスおばあちゃんも絵を描くまえには刺しゅうで絵をつくっていたらしい。

 

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 もしも寿命が100歳くらいまであるとしたら、モーゼスおばあちゃんを見習ってみようかな。かすかなわたしの希望のたね。長生きが怖くないための。

 

 

 

おばあちゃんの匂い

 毎朝、花子さんにくすりを飲んでいただくため、ノドをなでなでして上を向かせ口を大きく開ける。そのたび、入れ歯洗浄剤のCMみたいなことを言いたくなる。「おばあちゃん、お口くさ〜い」。子供のころの居候猫みいこの晩年は相当なものだった。これは、老人には限らないことで、こどもだって、わたしだってあることだけど。だいたい体調を崩していて、そのサインだったりもするし。花子さんは腎臓がわるいからくすりを飲んでいるわけで、健康ではないから尚更かな。

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 そして、この頃は便秘に悩まされいる花子さん。ふんばってふんばって、小指の先ほどもないフンをやっとひねり出している。みかねた人間のおかあさんがお腹をマッサージしてやって、なんとか出している。食欲も落ちてずいぶん痩せてきた。

 う〜、おばあちゃん、しっかりしてよ〜。嫌がる花子さんのお口にチュッチュッするわたし。くさくないくさくない。ホントくさくないよ。カワイイカワイイ。

 

 

 

ひふみんねこ

 宣言どおり更新があいてしまい、12月に突入です。みなさま、お変わりありませんでしょうか。わたくしは、参加していた展覧会「風刺画ってなに?」が終わりまして、平常運転になりました。お越しくださった方々、どうもありがとうございました!前回、ちらりとお見せした絵の全容はこちらです。2コママンガです。

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『クロネコのお昼寝

ヤマト運輸は今年6月、社員の休憩時間の適切な取得などを理由に、12〜14時の時間指定を廃止した』

  説明するのも野暮ですが、お昼寝から起きてみたら大事な子ネコちゃん(荷物)を落としてしまったクロネコさん。業界シェア2位の佐川さんがキャッチ!という絵です。実直なクロネコヤマトの方がこんなお昼寝するわけありませんけれどね。

  今回、風刺画について悶々としながら、自分に引き寄せて5点描きました。まあ、なんとかなるかなという段階で、ふとオマケ的作品を作りたくなって、ギリギリにお人形3体を完成させました。お気に入りはこちら↓

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 絵を描いて、切り抜いて、穴を開け、棒を切り、ひもをつけて、久々の工作時間!

さあ、これは誰だ?

 

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  じゃ〜ん、ひふみんにゃ〜!

 ひふみんは猫と会話が出来る。モノマネもかわいい。猫を愛しているからこそ、だね。で、どれくらいお好きなのかなあと調べてビックリ。近所のノラ猫にエサをやって、周辺の住民に迷惑をかけたということで訴えられ204万円の支払いを命じられていたのだ。ああ、なんて胸の痛い出来事なのだ。もう、ひふみんを猫さんにしてあげよう。手には1日8枚食べるという大好きな明治チョコレートと将棋の駒(なんとなく金にしてみました)、ネクタイは長めに。ヒモを引っぱるとかわいく万歳します。自分でつくって吹き出しました。ここに動画をアップする方法がわからないのがザンネンです。

で、これが風刺画なの?

ニヤリと笑ってしまったら、それは風刺画。そう決めました、わたしは。

 

 

 

よい報告

 報告がないのはよい報告、とでも申しましょうか。花子さんの近況報告がないのは、わるいことがない(=よい状態)、ということでございますので、ご心配などなきよう。数値は横ばい状態ですが、腎臓のくすりも毎日飲んでますし、夜鳴きと徘徊はややおとなしめになっておりまして、人間たちはなんとなく平穏にくらしております。毎月の病院代は痛いけど…。

 

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ねえ、花子。(呼べども無視)

 

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ねえねえ、花子。(近寄っても無視)

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ねえねえねえ、花子。(意地でも無視)

 

 11月22日から人形町ではじまる企画展に参加します。風刺画の展らん会です。風刺画ってなに?とお思いでしょうか。描くほうも「風刺画ってなに?」状態です。

Vision’s presents The Illustrators’ Gallery Vol.8「風刺画ってなに?」 – 人形町ヴィジョンズ

 自分の描いている絵が風刺になっているのか、立ち止まってふと考えてみると、まったく自信がない。というか、絵にする前の段階(ひたすら考える)が長過ぎて、端から見るとなにもしていないように見えることでしょう。

 

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 これは「クロネコのお昼寝」という絵の一部です。風刺が効いてるかどうかは、是非ギャラリーにてご確認くださいませ。いや、もう風刺が効いてなくても、なんでもいい。ニヤリと笑ってもらえれば!(って、それが風刺が「効いてる」っていうことなんだろうけれど)

 

…ということで、お尻に火がついてきましたので、しばらく更新がないかもしれませんが、更新がないのはよい更新、ということでどうかひとつお許し頂いて、懲りずにこれからもこのブログ、よろしくおねがい申しあげまするるる〜

 

 

 

作家の猫

 もし猫に生まれることがあるとしたら、わたしは武田家の「玉」になりたい。実際、玉と暮らした武田家の娘である武田花さんもそうおっしゃるのだから、それはもうしあわせな猫人生だったと想像する。作家武田泰淳、武田百合子夫妻とともに、富士の山荘で野原を闊歩し、赤坂の家で高級鮮魚店のアジやカマス、ヨード卵をなめる生活。食べに食べ、8キロにまで太ったのに19年病気もせずに生きたのだそうだ。薬で生き延びる現代の猫とは違い、好き勝手しながら楽しく暮らした結果の長生きであるから、選べることならわたしもそっちを選びたい。

 

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 コロナ・ブックスシリーズの「作家の猫」と「作家の猫2」はいつ見てもわたしをうっとりとさせる。まず、作家の存在に憧れ、その生活の中にどっしりと猫がいるということに憧れ、その猫たちのチャーミングさに若気る。作家と猫の関係が写真からだけでも伝わってきて、読まずに眺めて終わってしまう本なのだ。

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 このブログをはじめようと思ったのは、我が家の老いねこをテーマに本を作りたいと夢見たからなのだけど、それにはまず文章修業が必要だと感じた。駄文ではあるけれど、その駄文も週に一度、読み手を意識して書けば、上達していくのではないだろうかと考えたのだった。(悲しいかな今のところちっとも上達していない)今まで何度か文章修業をしたい、せねばと思ったことがあり、古本屋で「私の文章修業」という本を買ったこともある。その本がこの十年どこにあったかと言うと、恥ずかしながらベッド横の目覚まし時計の下である。見やすいように目覚まし時計の高さ調整として使われていた。版画家の池田満寿夫の装丁がきれいなのと、今では珍しいビニールカバーがかかっていて、ホコリに強そうなので選んだのだ。

  久々に晴れた朝、掃除の途中にふと手にとって読んでみたら新鮮だった。そうそうたる顔ぶれが昭和53年「週刊朝日」に書いたエッセイで、わたしなどはやはり絵描きの文章に惹かれる。修業なんてしていないということを、そのひとらしい文体で書かれていると、「それならわたしにも書けるのでは?」と、その気にさせられてしまう。

 

 武田百合子さんは立派に随筆家であったけれど、この本での肩書きは(故武田泰淳夫人)となっている。夫に日記を書いてみろと日記帳を渡されてしぶしぶ書き始めたから、遠慮というか、自覚がないというか、何かそんな心持ちだったのかな。わたしは、そんな百合子さんの文章が好きで、真似してみたいとおもっているけれど、天衣無縫は真似も修業も出来ない、天賦の才能なのだ。そう知りつつも、こうして今日も老いねこの近況そっちのけで、だらだらとどうでもいい文章を綴っている。わたしの文章修業は、こんな感じでのらりくらり続いていくようだ。