花子さん、おばあさんになる

人間年齢100歳の老いねこ日記

テレビの歴史

 

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 「ここまで大きな画面でひとの顔を見る必要があるのだろうか。恥ずかしい」とテレビが新しくなるたび思う。我が家のテレビが薄型になったのはいつだっただろう。覚えていない。画面の大きさに最初は驚いていたのに、段々なんとも感じなくなる感覚の不思議。慣れとはおそろしいものですね。

 この写真のブラウン管テレビ時代は、花子さんよく飛び乗ってましたよ。薄型になったときも気づかず何度か飛び上がって失敗し、やっとあきらめたようでした。こうやってテレビの上からわたしたちを見下ろして、注目されたがっている姿。なつかしいなあ。

 ちなみに、造花の花やカーテンなどのインテリアは、わたしの趣味ではありません。自分の好みとはまったく違うものたちに囲まれて暮らしております。

 

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 注目してほしくて邪魔をするネコの無言の行動(新聞編)

 

 

 

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(寝そべり編)

 

 

ねこねむる1

 ブログの更新を毎日のようにしているわたしは「ブロガー」なのか?友だちの感想といえば、「マメに更新してすごいね〜」ぐらいで、おもしろいのかどうかもよくわからない。あ、あと「写真見たらけっこうかわいいじゃん、花子」とか「凶暴なネコをどうやってかわいがってるのか興味深い」とか、そんな感想はもらっています。さて、今日はちょっと寄り道して絵と写真を。

 

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 2016年秋にちいさな個展をしました。日々、マンガだけを描いているわけではないのです。個展のタイトルは「ねこねむる」。ネコの一番かわいいとおもう状態をタイトルにしましたが、寝ているネコばかりを描いたわけではないです。花子さんの絵は寝てますが。この花子の絵を、見ず知らずのお客さんが買ってくださいましたが、その方が「クリムトの絵のようだ」とおっしゃっていたそうです。わはは、なんてすてきなお客さん!画像ではよくわからないとおもいますが、金色の絵の具をつかったのです。

 

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 絵を見た知人が「この乳首のピンクは…」と聞くので、「わたしがいじって大きくなってしまった〜」と正直に答えました。子どもの頃から、犬や猫の乳首が大好きなのです。変態でしょうか。

 

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  花子さんがわたしと一緒に寝るのは、ごくごくたまにしかないのだけど、深夜にドアをひっかいて開ろ!というので開けるとこんな感じで布団を占領されます。

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 こうなったらもう、わたしはベッドのはじっこで寝ることになるのですが、めったにない出来事なのでうれしい。カラダは痛いけれど。

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 寝てるときだけは心底かわいいとおもう。ずっと寝ていてほしいくらい。

 

 

 

ゲロ子さん

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 花子さんはいっぺんに食べられないので、ちょこちょこ食べる。なので、ちょこちょこねだる。大声で。まるで虐待されているかのごとく鳴いて(泣いて)催促するので、仕方なくやると、吐く。気配を察知したときは、新聞紙(もちろん読売新聞)をパッと広げて難を逃れることができるけれど、間に合わないときは掃除が面倒だ。

 さっきまであんなにねだって、美味しそうに食べていたのに、数分後にはゲロ子となっているこのむなしさ。もったいないじゃないのよう。

 かく言うわたしも、実はゲロ美。三半規管が弱いので、乗り物酔いしたり、映画の画面(ハンディカメラみたいにブレる映像に弱い)で酔ったり、すぐ気持ちわるくなるのです。ネコは三半規管が発達しているから、理由は違うけれど、似たもの同士仲良くしようじゃあないか、花子さんや。

 

 

 

デジカメの歴史

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 我が家に来たばかりの花子さん。2000年の冬。この写真で焦点が合っているのが花子ではなくて左のデジカメですが、でかいですよね。(若気のいたりでレゴのシールなんか貼ってカスタマイズしています)花子さんも小さかったけど、ずいぶん大きいなあ。たしかこれは二台目で、次にもう一台小さめのデジカメを買いました。今はもうデジカメを持っていない。iPhoneひとつで十分の時代、ブログもスマホから投稿できるし、進歩したなあ。で、デジカメがここにあるということは、この写真はフィルムのカメラで撮ってるんですね。なんでだろう?謎。テーブルのボロを隠すためのレースのビニールクロスがまたなんだか懐かしい。時代ですねえ。

 

 

ロマンスグレー

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 友だちの家のネコ、あんずちゃんがとてもかわいい。もっさりしたグレーの毛。ブリティッシュショートヘアという外国のニャンコなんだって。いい毛皮着てるねえ。

 一方我が花子さんは、白黒のハチワレ。トムキャット柄とも言うのかな。わたくし、この柄に弱いのです。それは小学生の頃、うちに住みついていた「みいこ」というおばあさん猫がとてもやさしくて、ひとりっ子で鍵っ子のわたしをなぐさめてくれた想い出があるからなのだけど、わたしはその幻想にとりつかれて、里親募集の集いをのぞいては、ハチワレ猫を探して歩いた。しかし、なかなか出会えない。あきらめて茶トラのオス猫を引きとろうと決めかけていたとき、隣のケージに入ったネコの担当のおばさまが、「こっちにもいるんですよ」と毛布を開けた。そこに寒そうに丸まったハチワレ猫、花子さんがじーっとにらんで居たのでした。

 

 

 

 

ラリってしまった

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 睡眠不足に悩んだわたしたちは、どうぶつ病院へ行ったついでに先生に相談してみた。どうやら花子さん、認知症になってしまったもよう。昼夜が逆転して、夜に徘徊して鳴いてるのだろうということだった。もともと、夜行性のネコが人間の生活に合わせているのだから、昼夜逆転というのはわたしたちの都合なのだけど。

 でも、まあお困りでしょうと、精神安定剤のような薬を処方してもらう。軽い薬なので寝る直前に飲ませれば、朝にはちょうど目が覚めるとのこと。ふ〜、助かった。

 

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 と、思いきや花子さん、薬を飲んだらフラフラになり、興奮してあちこち歩き回るではないか。腰が砕けたようになり、足がもつれて歩けないのに、歩こうとする。ほとんど見えてない目は酔っぱらいみたいにすわっている。もちろん、あちこちぶつかりまくりだ。なんとなく命の危機を感じたのか、突然ガツガツごはんを食べはじめた。いつもならお腹いっぱいになったところで、寝床へ行くのだけど、ぐるぐる歩き回る。さらに夜鳴きも止まらない。あ〜、もう、薬飲ませないほうがよかったよ。とほほ。

 かれこれ1時間ちかく、花子の後をついてまわっていだろうか。やがて、ぶつかりながらトイレに入り、そのままバタっと気を失ったように寝てしまった。いくら起こしても起きない。寝てくれたのは有難いが、よりによってトイレの中で、オシッコまみれで寝ることはないだろうに。

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 翌日、どうぶつ病院の先生に相談すると、薬が中途半端な効き方をしちゃったので、逆に興奮したのだろうとのことだった。もう少し強い薬にするか、量を増やすかー。

う〜ん。薬が効きすぎてグッタリするのも気の毒だしなあ。「ちょっと様子をみます」と言って帰ってきた。まだまだ夜鳴きの夜はつづくのだなあ。

 

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泣きたい!

 

 

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 目下、我が家の最大の悩みは花子さんの夜鳴きである。朝も昼も鳴いているのだけど、夜中の遠吠えがしんどい。声のボリュームがとても大きいのだ。聴力も弱っていて、自分の声の調整が出来ないのかもしれない。母などは毎晩のように頭の上で絶叫されて飛び起き、すっかり寝不足だ。わたしも、熟睡中にベッドの上に飛び乗られて「にゃああおおおおん」とやられ、心臓がドキーンとなった。

 生まれたての赤ん坊の世話をしているお母さん、お父さんが寝不足になる話はよく耳にするけれど、それも期限があることで、こちとら老いねこの夜鳴きは期限がない、というか、期限はおそらく天国へ行くころまで、だろうなあ。そう思って花子を見ると、まだまだ元気。静かな夜の訪れはさみしいけれど、ああ熟睡したい。