花子さん、おばあさんになる

人間年齢84歳の老いねこ日記

新薬実験中

 この写真はいつのだろう。今よりどことなく若く見えるから、3、4年前かしら。病院へ行くのが嫌でキャリーバッグの中で「出せ〜出せ〜」と暴れて、鼻のあたまをを負傷したのである。この一件で、キャリーバッグをやわらかい旅行鞄タイプのものに買い替えて、今はそれで2ヶ月に1回動物病院に通っている。先日、リュックタイプのキャリーバックで小型犬をバイクで連れてきたひとを見た。びっくり。ペット商品業界は色々アイデアを練って、作って、売っているのね。

 

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 夏の暑さのせいなのか慢性腎不全がわるくなったのか、ゲロ子になってばかりなので、前倒しで病院へ連れて行った。あんまり良くない数値なので、注射も薦められたけれど、週に2回以上通うのは時間的にも金銭的にもかなり負担である。(毎月3〜4万円はかかってしまう)そこで、今年の春に発売になったあたらしい薬ラプロスで様子を見ることにした。腎機能の低下を抑制するお薬である。一錠120円を朝晩。計算すると一ヶ月あたり7200円。それプラス他の薬、血液検査などで1ヶ月1万円以上はかかるかな。いやもっとか。人間もネコも歳をとると、病院代がかかるのだなあ。保険に入っておけばよかったけど、ねえ。こんなに長生きするなんておもってなかったのだよ、花子さん。

 

 

 

命名のセンス

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 上野のパンダの赤ちゃんのなまえを、わたしも考えてみようかとおもう。おもうのだけど、なにせ命名のセンスがない。わが愛猫の名前からしてそれは顕著である。けれど、かわいい白黒のいきものの名前をつけられるせっかくのチャンスである。チャレンジしない手はない。宝くじは買わなければ当たることはないし、公募は出さねば選ばれることはぜったいないのだ。

 ジャイアントパンダ。メス。カタカナ。

なにがいいかな。

 ミンミン。プリリン。ポポ。トンチー。ペペ。ツンツン。パーコ。

ん、パーコ?それは、わたしの中学時代のあだ名ではないか。あだ名がパー子だなんて、相当バカだったか、林家パー子に似ていたか。いずれにせよ命名のセンスがない。誰がつけたのか。それは、わたしである。自分で自分のあだ名をつけるとはどんな事情、心情だったのか。消えかけの思い出をたぐると、わたしはバカではなかった。むしろその逆で、勉強の出来る優等生だった。人見知りの転入生としては、セルフイメージをなんとか親しみやすいものにしたかったのだろう。天然パーマのパー子って呼んでね〜なんて、提案したのだった。呼ぶ方はためらっていた。わたしがバカではないことが徐々に知れると、さらにためらう友人たち。中学生のわたしってアホだなあ。そんなことまでして、自分のマジメを隠そうとしちゃって。隠さなくてもわたしは不マジメで、高校に入ると勉強もどんどん出来なくなっていくのだ。中学時代の命名が良くなかったのかもしれない。

  さて、パンダの名前どうしよう。モンモンはどうかしら。悶々。

 

 

 

 

旅とねこ

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 どこか行きたくて、金沢へ。集まってくれた友人たちと、花火大会にも行かずにみんなで中華を食べる。お目当てのマンゴーかき氷が今年はないというので、意気消沈。検索してくれたら、ミスドのかき氷があるよ!と。エスカレーターで1階に下りる。本当だ、売ってる笑。やいのやいの言いながらまわし食べ。金沢で食べる意味あんの?

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 あるよあるよ。金沢のみんなはやさしいからね、わたしはうれしいのさ。金沢はわたしのパワースポット?みたいなもんだよ。福を招く。

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 こちらオヨヨ書林のフクちゃん。久しぶりに会う奈津さんが、「フクちゃんや霜田さんが来てくれたころから楽しくなったの、福猫フクちゃん、福霜さんだよ」だって。何をおっしゃる。逆だよー。福奈津。福金沢。福旅。

 

ということで夏やすみ気分で、今日のところは失礼しま〜す。

 

 

 

 

マタタビの時間

 つめとぎにおまけで付いてくるマタタビの粉に、酔いしれる花子。そっと近づきパチリと写真を撮る。そんなこったどうでもいいとカラダをくねらせる。なにかの中毒になったいきものをみるのはなんとも後ろめたい。

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 あられもない姿は数分たつと、何事もなかったかのようにけだるい表情へと変わる。

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 もしかしたら、わたしが見ていたことに腹を立てているのかもしれないな。

 

 やたらと体をすりつける行動や、恍惚としたりします。
その姿がまるで踊っているように見えるため、「マタタビ踊り」といわれます。 

 

 なんて、ネットに書いてあるのを見た。

 へえ。はじめて聞いた。

  盆踊りすらうまく踊れないわたしとしては、マタタビを摂取してみたいような気がする。人間版マタタビで合法のものってなんでしょう。

 

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  マタタビって、名前がいいな。またたび。股旅。又、旅。

  旅、旅、旅。

  また、旅。

  

 

 

暑中お見舞い

 

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 梅雨明け宣言しそびれたのか、なんだかよくわかりませんが、お暑うございますね。皆さまお元気ですか。暑中お見舞い申し上げますよ〜。三連休なので明日もお休みという方もおられるでしょうね。うちの花子ばあさんは、連休は関係なく過ごしていますが、暑さはこたえるらしく、数歩歩いてはドタッと寝そべってます。

 

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 わたしは髪を短くして、すっきりさっぱり。橋田壽賀子的ヘアでがんばります。

皆さまもお元気にお過ごしくださいませ。

 

愛人トラ子

 わたしにはトラ子という愛人(猫)がいる。出会ったのは散歩の途中の丘の上。待ってました!と言わんばかりに飛び出してきて「ミャー」と鳴いた。そして、あれ?という様子でウロウロすると、お母さんを間違えた子どものように、わたしの後を歩く老夫婦のもとへ駆け寄った。7、8年前の出来事だろうか。はっきりとは覚えていないけれど。 

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  トラ子の寝床の場所が変わり、いつしかわたしは老夫婦の代わりにお世話係のひとりになったらしい。詳しい人数はわからないけれど、近所のおじさんがそんなようなことを言っていた。いわゆる、地域ネコってやつです。

 愛人は本妻にないものを持っている。それがたまらない。トラ子には愛嬌があり、おねだりが上手である。わたしの足音を耳にすると遠くからかすれ声で鳴いて走ってくる。その姿を見るたびに、目尻はおもいきり下がり、満面の笑みになる。花子のことなど一瞬も思い出さない。薄情なものである。

 

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 あるとき、赤い口紅のおばさまに話しかけられトラ子の素性を知る。子猫を産んで、その何匹かは死んだりもらわれていったこと。その後、おばさまが避妊手術してやったこと。何度か家につれていったが、外が好きで出ていってしまうこと。もう14、5歳になること。そうか、トラ子もおばあさんになったんだね。

 

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  この頃、痩せて歩くのがしんどそう。心配よ。トラ子のいない毎日なんて考えられないよ、長生きしてちょうだい。

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 そんなわたしの心を知ってか知らずか、お腹いっぱいになると、ぷいっと行ってしまう。あんなに熱烈歓迎してくれたというのに。愛人はつめたい。それでも通ってしまう。わたしはなんて哀れな人間なのだろう。外ではトラ子、家では花子の下僕としてお仕えしております。 

 

 

 

 

ハイクツクリのひと

 金曜日の朝刊の訃報欄に金原まさ子さんのお名前を見つけた。以前、このブログで紹介した(ねこ俳句 その1 - 花子さん、おばあさんになる)あのまさ子さんだ。

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 まさ子さん曰く「俳人」と呼ばれるのは、『きゃあ、と言って逃げ出したくなる。ほかに呼び方はないでしょうか?たとえば、「ハイクツクリ」とか』と、書いておられたけれど、しっかり「俳人」になってますよー。

 

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 まさ子さんのような耽美な俳句をつくることは、わたしには出来そうもないけれど、まさ子さんのエッセイを読んでいて、ニヤリと反応するその感覚は自分と遠くない。わたしにもまだ何かあるのではないかと期待している。

  

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 かなり大先輩のマダムの似顔絵を描いて、編集者から「先生がほうれい線をとってほしいとのことなので、すみませんがとってもらえますか」と言われたことがある。言われるがままとると30代くらいにしか見えなくなってしまう。どこか他に何かを足さないと似顔絵として成立しない。まったく困ったものだとおもった。けれど、今はそのお気持ちがわかるようになりました。↑上の絵も描いたほうれい線を消しました。ふふふ。

 

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 今回は、まさ子さんを偲んで「ふふふ」な俳句や文章を

いくつか勝手にご紹介します。

 

『ひる逢ふ紅はうすくさし』

恋人のもとへと行ってしまい家を出ていった「夫」との逢い引き。

 

『家に帰ってこないから、外で、昼に「逢い引きです。

むこうから見たら、こっちが、浮気相手になってしまった』

 

   『山羊の匂いの白い毛布のような性』 

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『赤いところで氷いちごは悲しんで』

 

 『わが足のああ堪えがたき美味われは蛸』

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 『いま、夢中なのは、栗原類さんとピースの又吉直樹さん。わたしが好きなのは、まず、お二人の眼の美しさ。大きな黒い瞳と、そのまわりの白目の部分がすきとおるように澄んでいて、森のなかのしずかな湖のようです。

 テレビのなかの人でありながら、いつも醒めていて、自分の内側を見つめている眼です』

 『又吉さん、この方の、気づかいしすぎる内面に、わたしは大笑いしながら涙が出る思いです。厚かましいのですが、わたしと似ているかもと思ってしまい…』

 

 『いま、日本人でいちばん美しい男性は、市川海老蔵、海老さまではないでしょうか。顔立ちといい、プロポーションといい、非の打ち所がない。

性格が、また役者らしくて良いのです。 悪くて、純情で』

 

 

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 『わたしは、ワイドショー的フマジメ人間ですから、事件も、噂話も大好物』

 

『けれど現実は、どなたにもどのお家にも、不道徳なこと、不名誉なこと、いろいろあってあたりまえ(わたしにもいろいろありました)。いいじゃないですか。

わたし自身、現実生活においては、きれいごとや建前をだいじにすること人後に落ちない。歴としたマジメ人間の顔ももっています。

けれど、自分が根っから善良な人ではないことぐらい、わかっていますから。

恥ずかしいことをした人を、軽蔑はしません。

イヤなことをする人も、たいがいは許せます。

おもしろがってしまうことが、できれば』

 

『わたしがいま、こうしているのは、わたしの生命プログラムが終了していないというだけのことなのでしょう。

これまで、たまわった命を大切にという自覚もなく、ただ、単純にさまざまなことを不思議がり、おもしろがって生きて来たように思います』

 

『春風が耳打ち「ヒトハイキカエル」』

 

 

『あら、もう102歳』より抜粋